どうしてもきみがいい

痛みばかりが増えても

『リューン〜風の魔法と滅びの剣〜』再演を観たよ

『リューン〜風の魔法と滅びの剣〜』プレビュー公演初日と東京公演6/7ソワレ観劇してきました。

 

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ねえねえねえねえねえ!!リューンがこんなお話だなんて聞いてなかったんですけど!!!?想像と全然違った!!!!!!!見るのにめちゃくちゃ精神削られるやつ!!!!!!!


基本的に初めての感動を味わいたいタイプなので初演のネタバレとか、ネタバレになりそうなインタビューものは避けてきたので聞いてた話も何もないんですけどね。

そんな中で、想像を遥かに上回る展開とステージ上から放たれるエネルギーに心をガッツリと掴まれてしまいました。

 


それでは、丈橋ド新規のリューン初見オタクの感想(ネタバレ含)をつらつらと。

考察とかそういうのは得意じゃないので感じたことをつらつらと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず、透ける幕の向こうにいるダイとフローのシルエットを見た瞬間「あ、とうとう始まるんだ……」とすごく冷静な自分と、何を隠そう初めて生で見る丈橋に「じょ、じょうはしがおるーーーーーーーー😭😭😭」という興奮した自分が混ざりあって初っ端から脳内はパニック状態。

 


幕が上がれば、

片膝立ててるリューン・ダイかっけぇな……!!

いや、リューン・フロー顔ちっさ……!!

という感想と共に青い光の玉と音楽が相まった綺麗で神秘的な雰囲気により、一気に物語の世界に惹き込まれていました。何よりも二人の歌声を聞いた瞬間もうずっと鳥肌が止まらなかった。

 


そして、これは聞いてた話通りなんだけど、

リューンまじで楽曲が素晴らしい!!!!!

音がキラキラしてんだよ。そこに二人の声やキャストの皆さんの声が乗っかった瞬間、会場の空気に色が着くというかなんというか……空気が変わるんだよね。歌声はリューンカンパニーの“魔法”で、空気が変わるのは会場が魔法に掛かっていく瞬間なのかななんて思ったり。後半になるにつれて歌声を聴く度、涙腺が刺激されて、自分の中に物語が流れ込んでくる感覚に終始鳥肌立ちっぱなしになる。ボキャブラリー無さすぎて上手く言えないけど、これは生で観るからこそ体感出来る感覚じゃないかなと。


物語が始まって最初のダイス先生とのやりとり。ダイは元気で自分の思っていることをズバズバと口に出す子で、フローは真面目で慎重な性格ということがバーーンッと提示された所からすでに私の想像していたリューンと違くて。

勝手にダイはもう少し硬めの性格、フローはひょうきんな感じを想像してました。戦士と芸人というあらすじからの勝手なミスリード


ダイス先生やフローリアとのやり取りを見ていると二人ともそれぞれタイプは違うけど愛される性格をしていて、ルトフの里では愛に包まれて育ったんだなぁという雰囲気がとてもとても愛しい。

三つのかまど亭での朝ごはんシーンもエルカと3人そろってわちゃわちゃしているのとか、里の人たちとの幸せそうな雰囲気が好きなんだけど、それが後々の展開で二人が辿る運命をより引き立たせるんだと思うとしんどいなぁ。


ダイにとって、大事なものを守るために必要と思っていることは「自分の剣の腕を磨くこと」「自分自身が強くなること」なので、ダイス先生が持っている魔法道具も興味無いし魔法という不確かなものは信じない。

だけど目の前でエルカが黒い獣に取り憑かれている姿を見て言い伝えが本当だと言うことを信じることになる。それでも躊躇なく滅びの剣を掴んだのは、復讐の気持ちはもちろんあるけどそこにプラスして大事なものを守るという強い気持ちからなのかなと。

パンフで語っていた「過去にとらわれず今を生きてる」からこそ、今一緒にいる人たちを守りたい気持ちで滅びの剣を手にしてしまったのかと考えると切ねぇなぁ。。。それで守りたい人達まで傷付けてしまってるんだもんなぁ。。。この里が好きだ、って歌ってる子が。。。


逆にフローは二度と誰も悲しい思いをしないようにと、それを叶えられるであろう魔法を信じていてダイとは反対にダイス先生の話もちゃんと聞くし魔法道具にも興味をもつ(血筋的なものもあるけど)。内向的な性格だけども一角狼座の舞台に立つ時はダイよりも堂々としているし、どれだけ身体を痛めつけられても大切なものを守る。フローの強さは精神力。フローの一つひとつの決断や行動がダイへの愛でしかなくて「フローちゃん幸せになってや……」と願わずにはいられなかった。。。


同じ過去を持つ二人だけど持ち合わせている強さが

ダイは物理的な強さ

フローは心の強さ

という対なのに、「こっちの方が大切だ」と反発するんじゃなくて“二人でひとつ”になるのがさ……グッとくるよね……

そしてここに繋がるんだもん。


「オレにはおまえがいる。もしもオレが道を誤った時はおまえがオレを救ってくれる。そうだろ?」

「うん、約束する。この身を挺してでも!」

 


カァーーーーーーーーーッ!!!!!!!

最高だなっ!!!!!!!!!!!!

これを丈橋が演じているの……

これを自分の目で見て耳で聞くことができたの……

オタク人生上位に入るくらいの幸せ……


しかも、フローがダイを探す旅に出る時、マッピングで二人の横顔シルエットを映しながら繰り返すのもうホントしんどい。フローちゃんがんばぇ……ダイを救って……


ちょっとここからはただただ欲を吐き出すんだけど、黒い獣に取り憑かれたダイの演技が最高すぎて無理だった。好き。あの見開いても光が無い眼と首の動きゾックゾクするな……!!かと思えばダイの自我が戻って怯えた表情に切り替わるのやばい。ダイと獣を行ったり来たりするのやばい。たまんねぇ。腕が勝手に動いて人を切りつけていくのと、徐々に黒い獣が乗り移って意思を持って切りつけていく動きに変わっていくのも「うわぁ……(口抑え)」ってなる。大橋和也の演技力。思い出しただけで背中がゾクゾクくる。序盤のダイはフローよりも元気で明るくて等身大の男の子感が強い分、闇堕ちした時の影が濃く出るんだよね。あんなに笑っていた子が光の無い眼をしてるんだもん……いいぞ、もっとやれ……って思ってたのは私だけじゃないはずだよ。動きに関しても、大橋くん特有の身体の柔らかさがめちゃくちゃ振り付けに反映されていて、あの寝そべりからグォンって起き上がるやつとか、腰沈めた時の股関節の柔らかさとか人間離れした動きが獣に身体を乗っ取られている感を出していて最高だった。ダイに照明が来ていない時も首カクカクしているのを見た時は「うわぁ……(口抑え)」だった。表情から動きから何から何までが大橋ダイにしかできない唯一無二の演技だと思います。

中でも終盤、腕に刺された短剣を自分で引っこ抜いてゆっくりと歩きながら下手の袖に投げ捨てた一連の動きと表情が私の癖(ヘキ)にガツンッと突き刺さって泣いた。東京公演では抜く前に少し笑ってんのもうたまらなすぎる。ダナトリアにトドメを刺す時に笑いながら肩トントンするのはもうダメ。狂気がすぎる。好き。そして、トゥルトゥルの脇と殺陣の時の尻たまらんですね。


そして、フロー。フローもフローでまた性癖刺激してくるよな……少し幼さを感じる喋り方なのに目上の人にはしっかりと敬語を使う礼儀正しさで胸がキュンとなるんだけど、物語が進むにつれて一つひとつの動きに対してひたすら庇護欲が溢れてしょうがなかった。脳内でユーミンが流れるんよ。ソーユドンハフトゥーウォーリーウォーリー守ってーあげーたいーあなたをーくーるーしめーるすべーてのものからー。戦争の音が聞こえてしまった時の演技も、かまど亭で賑やかな皆のことキョロキョロ見ているのも、劇中劇で堂々としながら自分も掌に役名書いてゴックンしているのも、3人で呪文を唱えた後にエルカより小さくなっているのも、僕だよリューンフローだよも、笛をぎゅっと握りしめるのも、腕を切られた後なのにたたらの雨が上がって虹がかかった事に微笑めるのも、おやすみエルカも、少し不細工な踊りも、僕の歌は祈りだも、舌を切られたあとの呻きも、ダイとダイス先生の間に立つのも、全部全部ひたすら守ってあげたいという気持ちに駆られてしまうんだな。丈フローの持つ、柔らかさがとっても好きでした。エルカがこだま遊びしている時に後ろから覗き込むように微笑む顔がたまらなく綺麗。あとあと、シーンとしてふさわしくないけども吹き矢で打たれたあとの倒れている姿がめっちゃ可愛くて「ンンンんん🥺💕」てなってしまった。そこから怒涛の鞭打ちにプラス切り刻まれていくんだけどそれもまた…良きでした……ね……

 

リューンは限界オタクの性癖めっちゃ刺激してくる。

 

闇堕ちする推しも痛めつけられる推しもおいしいです。ごちそうさまです。

 

 

当たり前なんですけど、他の演者の皆さんも素晴らしくて、こんなに素敵なカンパニーに恵まれて、見守られながら丈橋はスクスクと座長として成長したんだなと思うとまた涙腺が刺激されるんですよね。

それに、リューンを再演まで導いてくれた丈橋担の先輩の皆さんに感謝してもしきれないです。再演の声を届けてくださったお陰でこうして今回私はリューンを見れました。ありがとうございます。

これをまた次に繋げられるように今度は私も再再演に向けての声を届けて行きたいと思います!!

 

丈橋に出会って、リューンに出会えた2019年。

10年20年30年先にも絶対に「リューン、よかった」って覚えているよ。

 

20年後とかにリューンを別のキャストで再演するとなった時に黒い獣を大橋くん、ダイス先生を丈くんが演じていたら素敵よね。

 

また、リューンと逢える日まで。